妻が妊娠糖尿病の可能性・・・その原因と影響は?

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妊婦の定期検診で妻が妊娠糖尿病の検査を受けたところ陽性の結果が出てしまいました。

1週間後に再検査を行い、その結果も陽性なら入院治療になる可能性もあるようです。

なぜ妊婦は糖尿病になりやすいの?

私たちが口にする食事にはブドウ糖が含まれています。このブドウ糖が血液を通じて全身に運ばれ、脳や筋肉が動くためのエネルギー源となります。

ブドウ糖が実際にエネルギーとして使われるために必要となるのが、すい臓でつくられる「インスリン」というホルモンです。このインスリンが血管内のブドウ糖を細胞に取り込む働きをすることで、ブドウ糖がエネルギーとして消費されるのです。

インスリンが正常に働きブドウ糖がエネルギーとして消費されていれば、体内の血糖値が適切にコントロールされます。逆にいえば、インスリンが少なくなったり正常に働かないとコントロールがうまく働かず、血糖値が高い状態が続いてしまいます。この状態が「糖尿病」です。

では、なぜ妊婦は糖尿病になりやすいのでしょうか?大きな理由は妊娠によって起こるホルモンや代謝の変化です。

妊娠するとインスリンの働きを阻害するホルモン物質が胎盤から分泌されます。これが増えることでインスリンの作用が弱くなってしまいます。

また、妊娠すると胎児にもブドウ糖が送られるため母体のブドウ糖が不足した状態となります。ブドウ糖が不足すると体が飢餓状態にあると脳が判断し、筋肉や内蔵の糖を使って生命を維持しようとします。こうして血液中のブドウ糖が多くなるのですが、インスリンの作用が弱くなっているため、増えたブドウ糖が正常に消費されません。その結果、血液中のブドウ糖が多くなり糖尿病になってしまします。

気になる胎児への影響は

妊婦の血糖値が高くなると、胎児にも多くのブドウ糖が送られることになります。

これによって胎児に次のような問題が起こる可能性が高くなります。

  • 合併症による早産・死産
  • 成長しすぎによる巨大児
  • 心臓病などの内蔵不全や口蓋裂などの奇形
  • 出産後の低血糖と、それに伴う昏睡状態

対応

食事療法

食事の内容で血糖値をコントロールする最も基本的な治療法です。食事の内容を変えるだけでなく、回数も5−7回にわけたりすることで1回の食事による血糖値の上昇を抑えます。

検査結果が陽性でも、その数値が基準値を大きく超えていない場合には食事療法で様子を見ることになることもあるでしょう。

運動療法

食事療法と並行して行いたいのが運動療法です。運動することでエネルギーを消費し、血糖値を抑える効果が期待できます。また、運動を続けて筋肉の活動量があがればインスリンの働きもよくなります。

体脂肪率が高いと必要となるインスリンの量も多くなります。運動によって体脂肪率が低くなれば、必要となるインスリンの量も少なくなります。

ただし、激しい運動はNGです。安定期に入りお医者さんから運動OKが出た後に、ウォーキング(散歩)やマタニティーヨガなどのゆっくり体を動かす運動を行うのがお勧めです。

薬物療法

検査結果の数値がとても高い場合や、食事療法でも効果が認められない場合には、インスリンを使った薬物療法に移行することになります。

入院治療になれば仕事や家族にも大きな影響を与えることになるので、そうならないように普段から食事には気をつけておきましょう。

近年増加傾向にある

近年、妊娠糖尿病による入院患者が増えているようです。平成21年度と23年度を比較すると、その数は2.5倍になっているという調査結果もあります。

原因とされていることの1つは食事の欧米化です。これは妊婦に限らず糖尿病の患者が増えていることの原因としても言われていることです。食事が高カロリーになり内臓脂肪が増えると、必要となるインスリンの量が多くなります。しかし、アジア人は欧米人に比較してインスリンの分泌量が少ないので、食事が欧米化しても体が対応できないのです。

また、高齢妊娠が増えていることも原因と言われています。高齢になるとインスリンの分泌量が少なくなります。結果として若い妊婦よりも糖尿病になりやすい状態になっていると言えます。

糖分を抑えて早めに対策を

妊娠糖尿病で重要なのことは、出来るだけ早く対策を始めることです。血糖値が高い期間が長ければ、それだけ胎児への影響も大きくなります。

わが家では夫婦で相談し、出産までは糖分を控えてもらうことにしました。

妻は、疲れたときは缶コーヒーを飲んだり、朝食のヨーグルトに蜂蜜を入れて食べることが多かったのですが、これらの習慣も出産までは控えてもらうことになります。

どうしても甘いものが欲しい時には、GI値が低い甘味料を使うのがおすすめです。一般的な蜂蜜はGI値が80台ですが、ルーマニア産のアカシア蜂蜜は30台とかなり低い数値となっています。糖分はできるだけ控えるに越したことはありませんが、そのことでストレスが大きくなれば、胎児に別の悪影響を与える可能性もでてきます。何事もバランスが大事ですね。

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